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『世界と世界の真ん中で』 レビュー。

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 以下の文章では「MagicalCharming」と「世界と世界の真ん中で」のネタバレを含みます。ご了承いただける方のみお読みください。

 

 前作「MagicalCharming」で「Lump of sugar」の作品は「変わった」と印象付けられた主な原因である世界観設定の使い方が戻ってしまったのが本作、ですかね。作られた世界を舞台にするのは前作も同じなのですが、使い方が別物。

 前作が偽りの世界からの脱却を描き、しかもそこにシステム…周回による変化を独自の選択肢で表す…を絡めたことにより、プレイヤーにその世界から脱却する過程を強く意識させたのに対し、本作はそもそも世界の謎を解くことを主軸にするわけでもないし、作られた世界を打ち破っていこう、なんてこともない…舞台に非現実を選びながら、結局、描くのは日常というのはLumpの作品によく見られることですけど…ようはこんな世界で、ただ、こんな恋愛がありましたよと描いただけの作品。


 「この世界は・・・・・・天球儀の世界。色々な世界から、色々な『想い』が集まる場所。『想い』が成就されると、その『想い』はまた望み行くまま別の世界へ。世界と世界の真ん中に存在する世界・・・それが天球儀の世界。」(---菜緒)


 中継点とも言える天球儀の世界で、元の世界での強い無念などは解決・・・この世界で言うところの『想い』を成就させる・・・してから別の世界へ、というのはこの作品が個別ルートで描き続けて来たもの。ヒロインが出した結論を描き、ルートによってはそこにヒロインが元居た世界自体がヒロインに合わせ、解決してくれる。それが、この作品で言うところのお約束って奴ですね。

 (ただ、謎を解き明かすようなシナリオでもない上に、お約束というか前提条件であり、終盤で明かされるため、この設定を絡めた個別ルートは個人的には展開として唐突に感じられるのは残念ですが)

 そのため、世界自体の謎を解き明かすストーリーになるわけでもないので、この世界観設定はヒロインの過去を見せ、そのヒロインが持つ過去の問題をどうやって克服していくか?・・・ヒロインの心の変化と世界の変化は等価であると結論付け、シナリオ自体は世界の変化・・・この作品で言うところの『想い』が成就するまで、を描いただけの作品となります。

 どのルートも小々路を除きシナリオの問題となる部分は過去に終わった話であり、あとはヒロインの心の持ちようで解決する物。ヒロインをメインに描き、エロシーンに向かわせる。たしかにエロシーンの内容は濃いですし、ヒロインのかわいさを全面に押し出している点を考えると、良いキャラゲーではあるのかなと思います。

 小々路ルートは例外で、主人公の発生原因・・・ようは主人公とヒロイン、両方の問題を主軸に取り扱います。シナリオも他のルートがヒロインの元居た世界での話を過去話として扱い、ヒロインとのやり取りを天球儀の世界で終わらせているのに比べれば、小々路ルートは過去の話ではなく、しかも、現実での話を描いていく。全くの別物なシナリオだなと、ただそれでも、注視する部分がヒロインの『想い』だけからヒロインと主人公の『想い』に変わっただけのことであり、世界観の使い方は変わらないですが。


 「星を廻る、あなたと私の物語」 (---世界と世界の真ん中で、より)


 結局、主人公とヒロインはこの世界を否定しない。シナリオ自体は、ただ、この世界でこういった恋愛がありましたよと流している。舞台設定はヒロイン側の問題を解決、もしくは提示するためのものでしかない。シナリオ自体、ご都合ではありますが、天球儀という不思議設定のため、気にはならない・・・不快にさせないことを徹底する点としてはこの使い方は正しいのかも。

 前作に比べ、シナリオの痛快さはなくなってしまいましたが、前作でキャラクターに優劣を付けたにも関わらず全ヒロインが主人公と関係を持った記憶があるままであり、キャラゲーものとしてはどうなのだろうか?と思ってしまったことに比べれば、このヒロイン全員を平等に扱い、かわいさを押し出す描き方は、キャラゲーとしては正しい。

 そんな正しさをこの作品は貫いただけのこと。


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